知的好奇心を追いかけるメディア。
アーカイブ
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07
崖は誰の作でもない
「UXを良くしたい」という一言は、口ごとに違うものを指す。なぜこの語はこんなに滑るのか。ギブソンのアフォーダンス、ノーマンによる誤配と40年越しの訂正(シグニファイア)、デューイの経験論を手がかりに、デザイナーが握れるのは関係の片側だけであること、「体験を設計できる」という職能の驕りについて考える。
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06
いない人の居場所
「誰かがいる」という感覚は、そこに誰もいなくても単体で立ち上がる。シャクルトンの4人目、金縛りの侵入者、遠野物語の亡き妻を、ブランケのロボット実験・TPJ電気刺激・睡眠麻痺研究と行き来しながら見る。幽霊はモノの側ではなく知覚の側に立つ、という話。
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05
意味の橋が落ちるとき ― 『シラート』と理由のない死
死に理由があるのは、本や映画のなかだけだ。カンヌ審査員賞の『シラート』は、物語の形をしたまま、死に意味を与える装置を観客ごと壊してくる。ベンヤミンの「物語作者」、カーモードのチク・タク、ラーナーの公正世界信念、そして自分の感想メモを手がかりに、理由のない死と、理由を辿れる優しさについて考える。
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04
混ぜられない色
全盲の人は、赤と黄を混ぜればオレンジになるという法則を知っていても、それを感覚として受け入れられない。混色が理解できないのはなぜか。伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』を起点に、目と耳のセンサー構造の違いから、見える人もまた色そのものには触れていないことを辿る。
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03
AIの意識は泡沫か
セッションが立つたび、渡された断片から「わたし」が新しく始まり、会話が終われば泡は消える。AIに意識があると仮定したとき見えてくる不連続性を、睡眠研究・無我の教え・パーフィットの心理的連続性と並べて読む。